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SDGsの取り組み

京成ホテルミラマーレは経済価値と社会価値を両立するとともに、地方創生が重要だと考えています。
私たちは人々が安心して暮らせるような、持続可能な開発目標であるSDGsによる街作りと地域活性化に貢献し、よりよい地域社会を築けるよう活動を行なってまいります。

Local SDGs Introduction 地域のSDGs紹介

【有機栽培レポート】布施青果店訪問記|

こんにちは、京成ホテルミラマーレで広報を担当している「しほ」です。ご無沙汰しています。
広報の仕事に追われる日々を過ごしていると、若林総料理長から「布施青果店さんのところへあいさつに行くけど、来る?」とのお話が!
聴けば千葉市若葉区で、他にはないめずらしい野菜を有機栽培されているとのこと。これは取材せねばもったいない、とのことで一緒に行くことになりました!

布施青果店さんはミラマーレから車で30分ほど。5月の涼しい風を感じながらの短いドライブです。
「畑へ直接来て」とのことなので伺うと、そこには畑作業されている男性が。その男性こそ今回の主役、【有限会社 布施青果店】社長 こと「布施 幸夫」さんでした。

笑顔で「遅かったね」と言う布施社長に、「すみません」と笑顔で返す若林。冗談を言い合えるお二人の関係性にほっこりしました。

周りを里山に囲まれ、あぜ道の両側には水田と畑が並び、静かでいてしっかり日光が降り注ぐ農園。
その畑の一角で、布施社長にインタビューさせていただきました。

【インタビュー開始】

※社長・・・布施社長 若林・・・若林総料理長 しほ・・・私です

しほ では、まず社長の自己紹介をお願いします!

社長 有限会社布施青果店の布施 幸夫です。昭和21年生まれで明後日の5月24日で誕生日になります。(5月22日に訪問しました!)
   ここの畑は、すべて私のおじいさんが作ったんですよ。そのあと親父が後継ぎ、落花生問屋を45歳までやっていたんですが、
   中国産落花生の輸入の影響でスパッと辞めて、野菜作りに移行したんですよ。当時私は午前は八百屋をやって、午後は畑仕事の手伝いに駆り出される
   という生活を続けて、親父の身体が動かなくなってきた頃に、私が後を継ぎました。

しほ おじい様の代から農家を続けられているんですね。現在はどのような野菜を栽培していますか?

社長 いろいろ作っていますよ。ナス、トマト、きゅうり、じゃがいも、野菜の代名詞的なものからめずらしいものまで。
   ただ規模の大きい農家さんと同じことをしても収穫量で負けちゃうんですよね。だから私は、人がやらない品種や、それこそ希少なものを作ろうと思いましてね。
   例えば、このじゃがいもの「インカのめざめ」みたいにね。食べるとうまいけど、収穫量が少ないから普通の人はやりたがらない。
   だからこそ価値があるし、しっかり高く売れる、うん。笑

しほ 他と差別化して魅力を高める、まさに「ブランディング」ですね!

三代にわたり農家を営まれている布施青果店の布施社長。会社とそれを取り巻く地域環境の状況をしっかり把握されています。
これも日々変化する野菜の生育状況を見極めている、観察眼の賜物なのでしょうか?!

【SDGsや地域・教育活動、フードロスについて】

しほ 「SDGsや地域連携・教育活動、フードロス」への取り組みもされているとのことですが、どのようなものですか?

社長 それはね、これこれ「ボナース」 これが話してた肥料ですよ。

若林 おお、これ例の肥料ですか!

しほ ボ、ボーナス??

捨てられる食器から生まれた「BONEARTH®」とは。
原料に食肉処理で出される骨灰(ボーンアッシュ)を再利用した陶磁器。割れたその陶磁器を原料としてさらに再利用してできたのが
リン酸肥料「ボナース」です。環境にもやさしく、食品衛生法に適合する安全性を兼ね揃えた優れた肥料です。

社長 高かったけど、良いもの作りたいからね。奮発しちゃったよ。笑

しほ (ボナースを調べながら)2022年認定された新しい肥料なんですね!化学肥料は使っていないんですね?

社長 そうですね。うちは「有機栽培」をうたってます。もっと広い畑を運用していた時は牛糞なども使っていたよ。
   よい肥料を使うと野菜の旨味や甘味が増してくるんだよね。

社長 それに農薬を使わないから、チョウチョの幼虫や他の虫が、葉をかじって痛むんですよ。だから、この食酢100%の除虫剤を使っています。
   食酢を撒くことで、虫は嫌がっていなくなるんですよ。(と言って、畑全体に除虫剤を噴霧する社長。確かにお酢の香りがスゥ~っとしました。)

しほ 確かにモンシロチョウがいっぱい、メスの周りにオスが群がって集団飛行していますね。農薬を使わないことで、より一層注意しなければいけないんですね。
   有機栽培って大変です!

若林 幼稚園児たちが遊びに来てくれれば、チョウチョとか採っていってくれるかもね。

しほ お子さんの中には虫好きの子もいっぱいいますからね。そうこうしているうちに、チョウチョの群れがいなくなっちゃいました!すごい効果です!!

若林 「こども」と言えば、学校給食にも卸していますよね。

しほ 学校給食にも、ここの野菜が入っているんですか?!

社長 大きい学校ではないけどね。笑 フードロスについては、曲がったものや形の悪い野菜でも問題なく使ってくれるお客様たちに恵まれているのが助かってますね。
   その人たちにまとめて安く届けているから、ほとんど捨てることはないね。

若林 形は違うだけで味は変わらないですし、切ったり煮てしまえば形もわからなくなりますからね。こちらも助かります。

しほ みんなで協力することで、フードロスもなくせるんですね!

SDGsや地域・環境にもやさしいさまざまな取り組みをされているのに、肩肘張ることもなく、どことなく楽しそうに話される様子に
布施社長にとってはごく当たり前の「普通」のことなんだろうな、と感じました。

【ナスについて】

しほ 続いて、景山とディスカーロにて共通食材のお料理を提供する「東西美食譚」、今回のメイン食材である「ナス」についてお伺いします。
   社長はナスにはどのような思い入れがありますか?

社長 私はカラフルな野菜が好きなんですよ。ミニトマトも5種類くらい、人参もカラフル。もちろんナスも紫、白、みどりと、いろいろな品種を栽培しています。
   そしてナスは虫や病気に強いんですよ。だから無農薬でもできるし、肥しをいっぱい入れるとおいしく育ってくれる。だからナスは好きなんですね。

しほ ナスは手間をかけた分だけ応えてくれるんですね。農園の環境はナス栽培に適していますか?

社長 ここの土地はナスに適していますね。日当たりもよいので強く、おいしく育ちますね。
   大長ナス、青ナス、白ナス、『マーボーナス』もいいね。柔らかくておいしいですよ。

若林 今回の景山の料理は「麻婆ナス」だから使えますね。

社長 大長ナスも「麻婆ナス」と合うから、ぜひ使ってほしいね。

しほ ん? ん? ん?

若林 『マーボーナス』という品種があるんだよ。笑 その名の通り「麻婆ナス」によく合う。

しほ そうなんですね!

社長 普通に販売されているナスは、生産性を上げるために化学肥料を使ったり、ハウス栽培することでどうしても灰汁が多くなるんですよ。

若林 そうですね。普通のナスは切り口や味噌汁も変色しますね。灰汁が強いものは塩水などで灰汁抜きをしなければいけない。

社長 でもここのナスは食べやすいですよ。これから植える水ナスも生で食べられる。

しほ やっぱり「ナスは生では食べられない」って思っている人は多いみたいですね。

若林 固定概念はあるんだろうね。でも、景山では水ナスをサラダで出しているよ。

社長 そうそう、パッパッと切って、塩でチョイと揉むだけでさらにおいしく食べられる。

しほ 良いですね! 浅漬けより浅い、「浅・浅漬け」みたいな感じですね。

インタビューの合間も布施社長と掛け合いをしていた若林総料理長、話題がナスに変わり料理人としての本領発揮。
お互い「ツー・カー」の会話になってしまい、お話しを聴くのが大変でした。笑
でも布施社長の言葉を、いろいろと引き出してくれたおかげでとっても助かりました♪

【趣味の話】

しほ お仕事や活動のお話を聴かせていただきありがとうございます。ここからは、布施社長ご本人についてもお聴きしたいと思います。
   ではでは、お仕事以外での活動や趣味などはありますか?

社長 そうですね~親父は遊びで釣りばっかやってたんですよ。「仕事しているのか?」って言われるくらい。笑
   実は、私もゴルフが好きでして。周りから「おいお前、社長面してね、ゴルフばっかやってるんじゃない笑。」みたいなこと言われたりしましてね。
   あれにはまいりました。笑

若林 ちなみに布施社長はセミプロなんだよ、ゴルフの。

しほ そうなんですか!! それじゃ「ゴルフばっかり」って言われちゃうかもですね。笑

社長 競技会にはまっていたんですよ。月例会やクラブチャンピオンとかの大会に。楽しいんですよ。笑

冗談を交えて、楽しそうに話す布施社長。しかし、この熱中したゴルフが交友関係を広げ、さらには野菜の販路も広げるきっかけとなったとのこと。その一例を、この少しあとにお聴きすることができました。

【栽培に対する熱意や信念について】

しほ では次に、栽培に対する熱意や信念みたいな、日々、大切にしていることはありますか?

社長 そんな大層なものないですよー。笑 ただ、その年の初物はうちの奥さんに最初に食べてもらいますね。
   奥さんは元調理師でね、評価されちゃう。味にうるさいんですよ。笑

しほ きゃー♪いいですね!

社長 奥さんと子供、そして神棚に捧げて(パンパンと拍手して拝む動作)食べてもらいたいなと思ってますね、初物は。
   そして、お客様にも採れたてを食べてもらいたいですね。

若林 そうですね。野菜が苦手な人嫌う、例えばピーマンとか人参のあの青臭さも、採れたてには少ないと思います。

社長 それはあるね。やっぱり畑で採れたてを食べるのが一番うまい。店で売ってるものはどうしても日が経っちゃうから。
   あとでここの畑の野菜食べてみてよ。おいしいよ。

しほ ありがとうございます!では早く終わらせなきゃいけませんね。笑 「農業を続けてきてうれしい瞬間」はなんですか?

社長 そりゃ「うまいっ」って言われること、それですね。もちろん「今年は変なの作っちゃったな、まずいな」って、いうこともありますから。なおさらですね。

若林 我々も一緒ですよ。どうしても思い通りにいかないこともありますからね。

社長 これね、あの高級ホテル〇〇の料理長の人が出した料理本。絵が良くてね、ほらご自宅でこんな料理作ってるんだよ、おしゃれだよね。
   でね、その人にも「良い野菜できたから食べてみてください」って送ってね、こういう料理に使ってもらう。そういう評価が、私は嬉しいんですよ。

若林 バイブルですよね。笑 それとね、布施社長は他にも■■ホテルのシェフとも繋がってて、イベントとかにも呼ばれているんだよ、直に。

しほ ええっ■■ホテルですか?! 私まだ入ったことすらないですよ。

若林 そう!でも行っているんだよ、ここの野菜が。しかも、そのホテルの晩餐会の壇上に立ってお客様の前で野菜の講義するんだよ、社長が。すごいよね!
   これもゴルフでできたご縁ですよね。

社長 ははは、そうだね。笑 じゃぁ今度みんなで一緒にゴルフ行こうよ。

若林 行きましょう、行きましょう。笑

社長 やっぱり農業には天候とか病気とか、いろいろありますからね。その辺を臨機応変というか、今までの経験と知識で乗り越えて「より良いものを作っていきたい」
    それが日々大事にしていることですかね。

しほ どの職業でも「より良いもの」をめざすのは同じですね!

インタビューの傍ら、畑に入り青々と育った野菜を採っては味見させていただきました。
ブロッコリーやセリ、パセリやバジルにエンドウ、私が食べたことも名前を聞いたこともない野菜の数々、はたまた食用花までも!

「やっぱりね、露地栽培はおいしくなるんだよ」と、布施社長。
確かに、お店で売っているものより味が濃く、それでいてエグ味や苦味は感じられず、ムシャムシャ食べられました。
野菜嫌いを改善したいなら「その野菜を自分で育てて、食べるのが一番!!」らしいけど、育てるうちに愛着も湧いて、食べておいしい!となったら
好きになっちゃうかもしれない!と思いつつ、野菜の試食だけでおなか一杯になっちゃいました。笑
さらにさらに、ご厚意で袋一杯に詰め込んだ野菜もお土産にいただいちゃいました。今日の晩御飯もお野菜づくしです♪

最後に訪問した目的であるナスを栽培する畑にみんなで移動。途中の雑木林にはタラの芽やゼンマイ、ミョウガも自生しているとのこと。あぁ、山菜づくしも食べたい~。
そして、ナス畑で早熟のナスを布施社長と若林の共同作業で収穫する姿を、写真にパシャリッ! よい写真が撮れました♪

お忙しい中でも、いろいろと質問する私たちに気さくに答えてくださった布施社長の人柄に、野菜にも同じように愛情を注がれているのだろうと
感じられました。布施社長、ご対応くださいまして本当にありがとうございました!

以 上

この記事を書いたのは...

広報担当

しほ

ミラマーレで広報を担当しています、しほです。
地域の魅力やSDGsの取り組みを紹介していきます!
趣味はネコとあそぶこととバスケット観戦です。

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